TECHNOLOGY

【テクノロジー研究】

Charged QuSome®の開発

QuSome®とは、b.glenが独自に開発した非イオン性界面活性剤であるPEG脂質で形成されたリポソーム類似ナノカプセル(ニオソーム)です。
QuSome®は、ドラッグデリバリーシステムの『浸透テクノロジー』といわれる技術の一つで美容成分を肌へ効率よく浸透させることができます。
今回、QuSome®の浸透テクノロジーをさらに進歩させるため、QuSome®表面の修飾を行い、正電荷に帯電したCharged QuSome®を開発。
そこでCharged QuSome®の浸透評価を行いました。

Charged QuSome®

QuSome®の表面をアミドアミンなどのカチオン性物質を用いて正電荷に帯電させたQuSome®がCharged QuSome®です。

Charged QuSome®

電子顕微鏡画像

QuSome®とCharged QuSome®の浸透評価試験

三次元組織ヒト表皮モデル(EpiSkinTM)を用いて、 従来のQuSome®と新規に開発したCharged QuSome®の浸透評価をしました。

評価サンプル  (クリックタップで詳細を表示)

Control : カルセインNa水溶液
QuSome® :カルセインNaをQuSome®に内包した試料
Charged QuSome® :カルセインNaをCharged QuSome®に内包した試料

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方法・結果  (クリックタップで詳細を表示)

三次元組織ヒト表皮モデル(EpiSkinTM)の角層側からカルセインNa含有試料を150mg適用し、
37℃にて所定の時間までインキュベーションしました。

三次元組織ヒト表皮モデルへの表皮モデルへの浸透量(皮膚中量)、および表皮モデルを透過した透過量の評価方法

所定の時間後に評価試料を除去し、表皮モデル中のカルセインNaを抽出して、カルセイン蛍光強度 (Ex/Em=494/520 nm) をマイクロフ゜レートリータ゛ーにて測定し、皮膚中のカルセイン量を算出しました。

また、表皮モデルを透過した量についてもレシーバーを回収し、カルセイン蛍光強度(Ex/Em=494/520 nm) をマイクロフ゜レートリータ゛ーにて測定し、透過したカルセイン量を算出しました。

切片作成による浸透量の可視評価方法

所定の時間後に評価試料を除去して、表皮モデルで凍結切片を作成しました。そして、各評価試料の皮膚切片を 4 μm の厚さて゛作製し、顕微鏡て゛観察しました。

結果

浸透結果

3時間後と6時間後の結果は、共にControl < QuSome®< Charged QuSome®の順で浸透量が多いことが確認できました。特にCharged QuSome®では、従来のQuSome®よりも優れた浸透結果が得られました。

凍結切片を用いた浸透量を可視化した結果

※黄緑色に蛍光を発しているのがカルセインNa

Controlは、適用後6時間でわずかな浸透が確認できたのに対し、QuSome®では適用後3時間から浸透している様子が、6時間でさらに浸透していることが確認できました。

Charged QuSome®では適用後わずか30分で浸透し、時間の経過につれて角層のすみずみまで浸透していることが確認できました。

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QuSome®とCharged QuSome®とアルブチンを用いた美白の効果検討

三次元ヒト表皮モデルを用いた浸透評価において、QuSome®とCharged QuSome®は浸透を向上させることが確認できました。特にCharged QuSome®では、優れた浸透結果が得られました。
そこで次にアルブチンを用いて、それぞれのQuSome®で美白効果の評価を行いました。

評価サンプル  (クリックタップで詳細を表示)

NC : ネガティブコントロールのことで、アルブチンもQuSomeも含んでいない水溶液
PC : ポジティブネガティブコントロールのことで、アルブチンを1%含有した水溶液
Control 乳液 :アルブチンを1%含有した乳液
QuSome®:アルブチン(1%)を QuSome®で内包した乳液
Charged QuSome®:アルブチン(1%)をCharged QuSome®で内包した乳液

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方法・結果  (クリックタップで詳細を表示)

ヒト正常皮膚角化細胞とメラニン細胞から構成された三次元皮膚モデル(MEL)を用いて、各評価試料を72時間適用し、各評価試料を除いてからさらに72時間培養しました。そしてL*測定によって、美白評価を行いました。

結果

L*測定結果

※CIE1976(L*a*b*)表色系。知覚的に等色差性をもった表色系のことL*は明度を表す。
すなわちL*の値が高くなるほど明度が上がっている。(美白効果)

L*測定の結果、①<②<③<④<⑤の傾向が認められた。この結果は、浸透試験の結果と同様であることから、QuSome®またはCharged QuSome®で内封することで皮膚への浸透が向上し効果が高くなることが考えられます。

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